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地球温暖化と昆虫

桐谷圭治・湯川淳一/編
A5判 348ページ
カラー口絵 11ページ
定価 4,500円+税
ISBN978-4-88137-149-7
そもそも「地球温暖化」とは、どのようなことでしょうか。
地球は最後の氷河期から1万年ほどかかって約5度暖かくなりましたが、現在の温暖化はその10倍から100倍の早さで進行しているといわれています。
われわれの身近にいる昆虫は、世代期間が短く、生活様式が多様で、わずかな温度変化にも敏感に反応しますので、温暖化のような複雑なシステムの変化の動向をいち早く察知する生物指標として適しています。
地球温暖化と昆虫の関係については、桐谷が1988年に発表した「昆虫相への気候変化の影響」が日本初の論文でした。その後、1999〜2001年に湯川は桐谷をアドバイザーに迎え、気象学者や植物生態学者も含め「地球温暖化が昆虫類の生存や絶滅、地理的分布に及ぼす影響」の研究を行いました。大勢の研究者がいっしょになって「地球温暖化と昆虫」のテーマに取り組んだこの研究が、本書誕生のきっかけでした。
本書は、温暖化の現状から始まって、チョウやカメムシ、セミから虫えいを形成するタマバエ、侵入害虫であるミバエ、ゾウムシ、アザミウマ、さらには世界的に問題になっているマラリアを媒介する蚊まで多様な昆虫が温暖化にどのように反応しているのかを、わかりやすく解説します。
昆虫学研究者・農業関係の研究指導者から昆虫愛好家まで、幅広い読者を想定して編集しました。

本書の内容

カラー口絵

第1章 温暖化の現状と東アジアの気候
1.地球温暖化の意味すること
2.温暖化と異常気象の増加
3.一筋縄ではいかない東アジアの気候変化
第2章 分布域の変化
1.気候温暖化とナガサキアゲハの分布拡大
2.北上するミナミアオカメムシと局地的に絶滅するアオクサカメムシ
第3章 発生の早期化,季節との同時性
1.初見日と初鳴日
2.昆虫と寄主植物のフェノロジーとの同時性
3.樹幹から下枝へ,生活舞台の移動
第4章 侵入害虫
1.南方からの害虫の侵入と定着,北上
2.温暖化を先取りするハウス栽培
第5章 越冬の生理機構と温暖化
第6章 世代数の増加と個体群密度
1.温暖化が昆虫群集にどんな影響を与えるか
2.世代数増加と発生量の予測
第7章 異常発生と絶滅
1.人工造林と休耕田がもたらしたカメムシ問題を地球温暖化があおる
2.降雪量とブナ林の昆虫個体群
第8章 高温障害
1.熱帯地方のマラリアとこれを媒介する蚊は酷暑が苦手
2.仮想温暖化装置とそれを用いたミナミアオカメムシの発生予測
3.昆虫の高温障害と最短発育温度,そしてミナミアオカメムシの将来
第9章 植物を通しての影響
和名索引・学名索引・事項索引・地名索引
執筆者(五十音順)
安藤喜一
池本孝哉
石井 実
上地奈美
加藤内藏進
鎌田直人
紙谷聡志
桐谷圭治
小谷二郎
佐藤信輔
津田 清
徳田 誠
沼田英治
藤崎憲治
松村正哉
安田慶次
山村光司
湯川淳一
吉尾政信
元弘前大学農学生命科学部
帝京大学医学部
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所
岡山大学大学院教育学研究科気象学研究室
東京大学農学生命科学研究科
九州大学大学院農学研究院
元農業環境技術研究所昆虫管理科
石川県林業試験場森林環境部
宮崎大学農学部食料生産科学科
鹿児島県さつま市
九州大学高等教育開発推進センター
京都大学大学院理学研究科
京都大学大学院農学研究科
九州沖縄農業研究センター難防除害虫研究チーム
沖縄県病害虫防除技術センター
農業環境技術研究所生物多様性研究領域
元九州大学大学院農学研究院
東京環境工科専門学校